
ポスター
7月26日〜9月16日にかけて行われていた日本を代表する画家・大藪雅孝の没後初めての展覧会「アトカタ」のアートディレクションをグラフィックデザイン専攻の島名研究室で行いました。
大藪氏は、様々な伝統技法や画材に触れる中で、水性で油絵具と同じ表現ができるだけでなく機動性があり、同じく水性の日本画材(岩絵具等) との併用可能な先人達が望んでも出来なかった日本人が描く「日本の絵」を表現できる混合技法(ミクストメディア)の先駆者でありました。病床においてなお次世代へ繋ぐことを考え、美を探求した彼の意思を表現するため、展覧会タイトルを「アトカタ」と決定しました。

図録
図録はページがしっかり開く少し珍しい「コデック装」を選択し、小さめの紙面ながら最大限に作品を見せることができるようにしています。

図録
会場は通常の展示空間や通路、和室とバリエーションに富んだため、屏風や絵画、立体等、様々な作品群をコーナーに分けるなど、観覧者の導線を考えながら配置を行い、各コーナーには大藪氏の人となりがわかるようなインタビューを元にしたキャプションを制作しました。
展覧会はおよそ2000名の観覧者を集め、大盛況のうち終了しました。
ひとりの作家の人生を学ぶとともに、いちから展示会をつくるという貴重な経験を積むことができました。

会場風景

会場風景