メディア表現領域

大藪雅孝展「アトカタ」アートディレクションをおこないました

ポスター

7月26日〜9月16日にかけて行われていた日本を代表する画家・大藪雅孝の没後初めての展覧会「アトカタ」のアートディレクションをグラフィックデザイン専攻の島名研究室で行いました。

大藪氏は、様々な伝統技法や画材に触れる中で、水性で油絵具と同じ表現ができるだけでなく機動性があり、同じく水性の日本画材(岩絵具等) との併用可能な先人達が望んでも出来なかった日本人が描く「日本の絵」を表現できる混合技法(ミクストメディア)の先駆者でありました。病床においてなお次世代へ繋ぐことを考え、美を探求した彼の意思を表現するため、展覧会タイトルを「アトカタ」と決定しました。

図録

図録はページがしっかり開く少し珍しい「コデック装」を選択し、小さめの紙面ながら最大限に作品を見せることができるようにしています。

図録

 

会場は通常の展示空間や通路、和室とバリエーションに富んだため、屏風や絵画、立体等、様々な作品群をコーナーに分けるなど、観覧者の導線を考えながら配置を行い、各コーナーには大藪氏の人となりがわかるようなインタビューを元にしたキャプションを制作しました。

展覧会はおよそ2000名の観覧者を集め、大盛況のうち終了しました。

 

ひとりの作家の人生を学ぶとともに、いちから展示会をつくるという貴重な経験を積むことができました。

会場風景

会場風景

情報の読み書きってなんだ?

「情報リテラシー教育」は、学生に対し情報利活用能力を養成する教育のことを示しますが、具体的には、情報モラルに関する知識や態度、課題解決のために必要な情報を探索や、情報を分析評価し整理するもの、そして情報のアウトプットに関するものを対象とします。伝伝、というと、なんだか難しそうと思われるかもしれませんが、美術の領域では、デッサンすることや、デザインするという行為は、同じ語源から派生した概念であることからもわかるように、情報を整理する行為そのものだったりします。外界の刺激によって行動や意思決定に利用され、対象の理解や社会の輪郭に大きな影響を与える「情報」は、受け渡し、蓄えるという行為によって「知る」ことを実体化するという、私たちの営みに深く関わっています。しかし、この目に見えにくい「情報」は、通信技術を通じ数量的に扱う機会が増える一方で、適切な取り扱いが求められていることも事実です。

そんなことを目的に開設されている本学の情報リテラシーという科目では、アナログ/デジタルに関わらず、私たちが日々、読み書きしている「情報」について、情報の探索や取得、評価や分析、整理や編集、作成や発信などを行いながら、自らの目的のために適切に活用する実践的な機会を用意しています。

 

今年度の情報リテラシーでは、他学科の学生とグループになり、情報の収集、分析、評価をしながら、SNSなどのメディアを活用した求人広告の企画を考えることに取り組んでいます。北海道アルバイト情報社さんに協力いただき、求人情報サイトのアルキタの求人広告の作り方、読み方をレクチャーいただいた後、情報収拾のコツや、分析や編集のメソッド、そして企画やプレゼンテーションの仕方なども学びながら、企業への企画提案を行っていきます。今回は、実際の企業6社に参加していただき、それぞれの企業の魅力についてインタビューを行いました。実際に来ていただいた企業さんで来月からアルバイトを予定してた学生や、すでにアルバイト経験がある学生もいたり、会話が弾んでいました。長時間に渡り、たくさんの質問に丁寧に答えてくださる担当者の方には頭が下がります。企業研究や欲しい情報を取り出すための質問などを考えながら、実際にインタビューすることで、さらには見えてこなかった企業の魅力を収拾し、それを整理しながら、斬新な求人の企画を立てていく予定です。音楽や美術、地域社会とそれぞれの専門性が化学変化する面白い企画が上がってくることに期待したいと思います。

 

札幌市内・近郊の求人情報サイト「アルキタ」:https://www.arukita.com/

北海道・飛生の森へ

北海道白老・飛生の森を舞台に開催するアートと音楽の創作舞台、飛生芸術祭に夏休みのゼミ旅行として参加してきました。オープニングの2日間は、出店が並び、キャンプサイトには、所狭しにテントも並び、賑わいを見せます。作家さんの設営やワークショップなどのお手伝いで参加している学生や遊びに来ている学生たちもちらほらと見かけます。木造の校舎や体育館ではトークやライブが行われ、周辺の森の中のステージでも音楽を楽しむことができます。屋外には設置された作品を体験することもでき、廃校横の大きな木に吊るされたブランコや子供たちも楽しめる遊具もありと、子どもから大人まで自然や文化を楽しめるイベントとなっています。夜には大きな火を囲い、アイヌ民族伝承の歌をうたい、踊りの輪を踊り手たちと一緒につくるイベントもあり、少し霧雨も混じる天候でしたが、それもまた、参加型の芸術祭ならではの醍醐味として楽しむことができました。また来年も参加しよーっと。

飛生芸術祭 / TOBIU CAMP 2019 – 北海道・飛生の森
https://tobiu.com

栗山町で動画制作ワークショップ

栗山町で、動画の制作についての町民講座を行いました。写真・映像・メディアアート専攻の学生らが参加し、初回の撮影編は、番組の企画方法から撮影まで、そして2回目は編集編として、番組構成方法から動画編集を行いました。

本専攻では、業務用の撮影機器や業界で多く使われている有料の編集ソフトなどを使っていますが、手軽に撮影編集が始められるよう、スマートフォンやタブレット、一眼レフやレコーダーなど機材選びから、

無料で使用することができ、プロクオリティの編集ができるソフトウェア『DaVinci Resolve 16』の勉強会をゼミで事前に行いながら講座を組み立てました。

YouTubeのパートナープログラム(YPP)の仕組みや投稿・配信サービスやSNSによる事例などを紹介しながら、参加された皆さんと実践的に情報発信によるメリットやデメリットについて考えてみる良い機会となりました。

 

小学生からご年配の方までバラエティに飛んだ方に参加していただき、学内ではなかなか接点の少ない年齢層の方々とも交流を持つことができた良い機会となりました。

 

 

 

石狩浜で風を食べ歩行する生命体、現る!?

 

石狩浜で風を受けるアニマリス・オルディス

札幌芸術の森美術館で開催中の「テオ・ヤンセン展」連動企画で、『風を動力源として砂浜を疾駆する「ストランドビースト」を石狩浜で見ようという』イベントがあったので、ゼミ生達と見てきました。

ストランドビーストは、テオ・ヤンセンさんが制作する「砂浜の生命体」という意味を持った彫刻作品です。ボディはPVC製のチューブで造形され、風を受けて有機的に歩行する様は、生物を思わせるほど艶めかしいものです。テオ・ヤンセンさんは、デルフト工科大学で物理学を専攻した後、画家に転身。コンピュータのスクリーン上に蠕く線状の人口生命体や絵を描くマシーンの制作などを経て、ストランドビーストは、1990年から現在まで大小いくつもの種類が制作されてきました。これらのシリーズは、風を受けて生み出される円運動を物理工学の基盤にしたオリジナルのリンク機構を用いることで、楕円形の軌跡に変換し歩行の動作を実現します。近年のビーストは、これまでのリンク機構とは異なる構造で、初期に制作された蠕く線状生命体のコンピュータアニメーション作品『Vermiculus Artramentum』を彷彿とする動きで砂浜を疾駆する個体も誕生しています。

炎天下の中、石狩浜に到着すると、北海道特有のテントを張って海水浴を楽しむ方々で賑わっていました。特設会場には、小型ストランドビースト「アニマリス・オルディス」が、帆を張った状態で風を待っていました。あいにく風速8メートル強の持続的な風が吹かなかったため、浜辺を縦横無尽に歩行する姿は見られませんでしたが、時折吹く強めの風を受け、2度ほど動いて会場はざわめきました。

芸術と科学は、極度の専門性によって分化していきましたが、イヌイットは、小さな彫刻を作ったりもするし、イグルーのような技術を使ったりもする、私もそのような存在であるとご本人が語っておられるように、ビーストは、極度に専門化してしまった分野の溝を埋め、芸術と科学が、対自然・対生命と向かい合う手立ての一つであることを改めて教えてくれるような頼もしい存在のようにも感じました。暑い砂浜に立ち続けるビーストは足の裏暑くないのかな、と思いつつ、短い北海道の暑い夏を楽しんできました。

 

 

作品制作だけじゃない。設営スキルも磨く1年前期。

レポートや作品制作といった課題提出を控え、慌ただしい学期末がやってまいりました。

メディア表現領域1年生は、はじめての考え方、そして、はじめての技術と、はじめてのことづくし。「いくら頑張っても、今できることが、求めていること、求められていることに達していないことに気がついた」、「忙しくしている方が充実してていい」、なんて声も聞こえますが、作品課題は提出するだけではなく、やはり、展示されてこそ。ただ壁にかけるだけも、ピクチャーレールを使うのが美しいの?鋲が打てないコンクリ・石膏ボード製の壁面では、コンパネ製の壁面とは勝手も違います。条件の異なる壁面、作品サイズや重量によっても設置方法が異なるのです。

仕立ての良い展示やデザインとは何か、従来、展示スペースではない廊下や階段といったエリアをゼロから自分たちの課題をわかりやすく見てもらえるスペースに設えようと、展覧会のアイデンティティの制作、チラシのデザイン、展示タイトル、挨拶文やマップ、キャプション、照明などなど、様々な情報を作りながらアイデアの実装を行い、展覧会ができあがるまでを体験することで、作品課題の制作だけでは獲得できない設営スキルも修練していきます。

美術学科×音楽学科 共同制作演習B(映像)、ついに来週公開です!

 
夏ですね!大学の前期授業もあと残りわずか…
共同制作演習B(映像)の上映日がもう来週に迫っています!
例年、この時期は共同制作演習A(舞台)の上演が行われていましたが、
今年は前期に共同制作演習B(映像)の授業が開講されております。

元々は3年生の授業だった共同制作演習。
今年からは1年生も授業に参加することができるようになりました!

 
なんと今年は『青春 × 特撮』に挑戦してみたそうですよ〜。
気になる公演のフライヤーデザインは…こちらです!

 
こちらのフライヤー、札幌市内各所に置かせていただいております。
『世界が無個星になる前に』…?一体どんな内容なのでしょうか。楽しみですね!

総勢約60名のスタッフで取り組んだ『世界が無個星になる前に』。
8月のはじめは大谷記念ホールへGOです!

 

札幌大谷大学 美術学科×音楽学科 共同制作演習B(映像)  “世界が無個星になる前に”

【日時】2019年8月1日(木)  開場18:30  上映19:00

【場所】札幌大谷大学 大谷記念ホール(交通アクセス

【入場料】無料

【主催】札幌大谷大学芸術学部

【お問い合せ】芸術学部美術学科研究室 011-742-1839(直通)
〔受付 平日9:00~18:00 土・日・祝日休み〕

*上演時間は40分間程度を予定しています。
*駐車場のスペースがございませんので地下鉄などの交通公共機関をご利用ください。

本学卒業生の山谷萌の香さんの作品が『ティアズマガジン北海道』 の表紙を飾りました。

TYO学生ムービーアワードで銅賞

テレビCM制作において高いシェアを誇るTYOが、はじめて主催した学生向けムービーアワードが開催されました。

審査員には、映像・オンライン業界にて多数CM制作に携わったディレクター陣をはじめ、株式会社資生堂チーフクリエイティブディレクター小助川雅人氏、俳優の別所哲也氏、映画監督の細田守氏と多彩な顔ぶれです。

第1回目となる本アワードのテーマは「走る」から発想した60秒のショートフィルムということで、全国から、実写、アニメーション、CG、モーショングラフィックスまで多岐にわたるジャンルの映像603作品のエントリーがあり、その中から、メディア表現領域2年の山田 航平くんが、なんと銅賞を頂きました。

「始まり」 2019年, 1分

3・4年生の作品に混じり、なかなかの健闘です。
授賞式の様子や公式ページでは、その他、受賞者の作品も見ることができますので、どうぞお楽しみください。

TYO学生ムービーアワード 初となる受賞作品が決定

さっぽろ垂氷まつり2019

しばれますねぇ。

毎年、「さっぽろ雪まつり」と同時期に札幌市資料館にて開催される「さっぽろ垂氷まつり」は、つららをテーマに、屋内外の展示が行われています。札幌国際芸術祭(SIAF)のSIAFラボ企画として、ボランティアさんや道内の有志学生らが参加して準備が進められます。

今年のチラシのデザインは、メディア表現領域1年の稲岡祐くんと淡谷実来さんによるデザインです。そのほか、室内展示では、2年生の宇佐飛紀くんにより、Unityというゲーム統合開発環境を利用し、市内に設置された環境センサーの情報を視覚化するアプリケーションも制作されました。市内数カ所に設置されたセンサーの位置が3Dのマップに表示され、それぞれの場所の現在の温度や湿度などを知ることができます。その他、エゾ鹿の角とつららを模した樹脂で作られたアクセサリーの展示、つららの不思議な形を見ることができる屋外展示などもありますので、ぜひ冬の北海道を楽しんでいただければと思います。

また、今年は、昨年10月にオープンした市民交流プラザの札幌文化芸術交流センターSCARTSでは、「Sapporo WInterChange」という企画が始まっています。冬のアートイベントを紹介するアーカイブ展示や、除雪にフォーカスした展示、札幌市北3条広場“アカプラ”で開催される雪と光のアートプロジェクト「さっぽろユキテス」、そして、この「さっぽろ垂氷まつり」との連携プロジェクトとして、3ヶ所の会場を巡り、アートを通じて札幌の冬を再発見する見応えある展示になっています。スタンプラリーでかわいい景品ももらえるそうです。こちらも興味のある方は足を運ばれてはいかがでしょうか。